1月4日の日曜日、中山霊園に立ち寄った後、蕎麦屋でひとり精進落としと
東山山麓線を片丘の蕎麦屋に向かう。(片丘は蕎麦の産地)
残念ながらまだどこもやっていない。
まさかトラックラーメンて訳にもねえ。ここもやってなかったけど。
ここは安くて味は普通です。
滅茶苦茶旨かったりしたら面白くて評判になるのでしょうが。

それではと塩尻市内まで出て店を物色。
しかし山賊焼発祥の店「山賊」もやってないし
そば屋しみずは場所がわからん。
今年は4日までお休みの店が多いのかな。
そこで6〜7年振りに塩尻駅に行ってみました。

だいぶ見ないうちに駅前が整備されてきれいになってます。
駅のコンコースも葡萄をかたどった窓が付いてお洒落な感じ。

そう塩尻はワインと蕎麦の街なのです。
この駅の待合室にあるのは立ち食いの蕎麦屋「桔梗屋」。
安くて蕎麦のメニューが多いのでこれはこれで楽しそうです。

待合室で食べられるほか、使い捨て容器代20円を払えば
列車にも持ち込めるそうです。
今日は一階にできていたもう一つの蕎麦屋
「ほっとして ざわ」という変わった名前の店に入ってみましょう。

塩尻らしく蕎麦と山賊焼がメインのようです。

店内は土産物まであって蕎麦屋として正統的な雰囲気はありません。

しかし地元のお客もかなり入っていて利便性だけではない印象。

小上がりも席数があって意外と広い店です。

漆器で有名な楢川村を吸収合併した塩尻市ですが
湯呑も漆器とは変わっています。

蕎麦打ちも実演しているようなので、そんなに外れないだろうと
ざる蕎麦980円を注文します。

ざる蕎麦には胚芽米と野沢菜が付きます。蕎麦も一枚で量がたっぷり。

塩尻は「蕎麦切り」発祥の地といわれ
(麺の蕎麦のことです)
古墳時代から蕎麦(蕎麦団子のようなものか)を食べていたそうです。
(蕎麦切りが普及したのは江戸中期と言われています)
しかし塩尻には本格的な蕎麦屋がないという不思議な街でした。
例えば松本なら縄手の弁天や浅間温泉のそば屋アルプスなど
百年を超える伝統のある店がいくつかあります。
塩尻はそば切り発祥を謳うにしては、
蕎麦屋自体の数が少ない気がします。
交通の要衝でありながら分岐点にすぎす
観光客などが少ない街だったからかもしれません。
一方で塩尻では蕎麦サークルや蕎麦打ち教室が盛んと聞きました。
蕎麦は店で食べるものではなく自分で打って家で食べるものだったのでしょうか。

さて、ここの蕎麦はどちらかというと木曽や奈川の蕎麦のような黒々とした
太打ち麺です。松本の蕎麦が上品に感じますね。
しかし香りもよく、程よく固めに茹でられていて美味しくて
びっくりしました。
蕎麦湯も濃厚で蕎麦スープという飲みごたえ。
後で店の子に聞いたら9割何分でつなぎをあまり使わず打っているそうです。
信州らしい蕎麦として素材と技術がいいだけでなく
何より流行っているので、
その日の朝に打った蕎麦が食べられる店ということでしょう。

この店は駅前居酒屋としても人気のようでつまみ類もかなり良さそう。
夜11時までやっているので電車で来て
この店の隣にある地元各メーカーの桔梗が原ワインを飲み比べできる
フォンターナ デル ヴィーノとハシゴしたら楽しそうです。

ここは同じく塩尻駅にあるアルプスワインのアンテナショップ。
塩尻のワインもどんどん良くなっているみたいですね。


アルプスワインの完熟コンコード。辛口のほうは濃厚でなかなかイケます。